捨てる神あれば拾う神あり

 

たまたま乗り合わせたタクシーの運転手さん。何と79歳の現役ドライバーだ。若い頃は工務店を経営していたが取引先の資金繰りのため、手形に裏書きしたばかりに窮地に。誠意を持ってあたった債権者の建材商社の対応をしみじみと語る。1社は「これまで儲けさせてもらった。支払いは資金ができたらでいい」。別の債権者は「毎月きちんと払え。ただじゃおかんぞ」。タクシードライバーに転じ、何とか自己破産せずに債務を完済した。金の切れ目は縁の切れ目とはよく言ったもので人生の機微を3メーター間の密室の若造に諭す。

「世の中、まんざらではおまへんで」。

まさしく「捨てる神あれば拾う神あり」。